スポーツとファッション、両方ONで楽しむ方法。女子ホッケー日本代表 瀬川真帆
初めまして!
私は、ホッケーという競技を長年続けているアスリートです。
名前は『瀬川 真帆』と言います。よろしくお願いします。
現在は日ホッケー日本代表で、東京ヴェルディ女子ホッケーチームに所属しています。
簡単な自己紹介はここまでにして……
今回は、女子アスリートが女性として輝き、自分と向き合うきっかけになればと思い、コラムを書くことにしました。
私は競技とファッション、どちらも同じくらい好きで楽しんでいます。
女子アスリートのファッションというと、“OFF”の時として捉えられがちですが、私はどちらもONで楽しんでいます。私がどのようなモチベーションで向き合っているのか、ぜひ読んでいただけると嬉しいです。
幼少期から、スポーツ一筋。
小学3年生からホッケーを始め、現在18年目になります。昔から探究心がある方で、さまざまなスポーツを経験してきました。新しいワクワクを感じることが好きだったんですよね。
夏は陸上・ホッケー・サッカー・バドミントン、冬はスキー・スケート・クロスカントリー・スノーボードと、年中、多くのスポーツから学びや楽しさを得ていました。
その中でも、続けてきたのがホッケーです。出身の岩手県北部では、町をあげてそのスポーツを盛んに行っていて、ホッケーのスティックを握ったことの無い人はいない程地域に根付くスポーツでした。
学生時代は全日本中学生ホッケー選手権大会(6人制)準優勝、インターハイ優勝を果たしました。その後も競技を続けることを決め、2015年に常勝チームと呼ばれていたSONY BLAVIA Ladiesへと入団しました。2018年にはアジア競技大会で優勝、2021年の東京五輪へも出場し、プレーを続けてきました。
競技以外の軸を持つことで、より充実する
そんなスポーツ一筋の私が出会ったもうひとつのワクワクが「ファッション」でした。
当時ファッションには疎く、スカートも嫌いだった私にきっかけをくれたのが、『プラダを着た悪魔』という映画です。七変化のように雰囲気を変える主人公の姿に影響を受けて……いつの間にか、従兄弟のファッション雑誌を漁るように読み、自分でもファッション雑誌を買うようになりました。
でも服を好きになればなるほど、体型上、着られる服が限られていると感じることが増えました。周りの一般の女性と比べてしまうことも多かったです。
日本では、まだまだアスリートのオシャレやメイクに対してネガティブな意見を耳にします。容姿だけに限らず、きっと競技以外の姿を見せることに不安を抱く人もいるのではないでしょうか。
私は、ファッションで新しい自分に出会えたことを幸せに思います。スポーツ選手としての姿も、ファッションを楽しむ女性としての姿もどちらもかけがえのない「私」。いずれを楽しんでいる時も、自分と向き合える最高の時間です。
競技中は、日々積み重ねた努力を結果に現し、見ている人に一歩踏み出す勇気を与えられるように試合に挑んでいます。真剣勝負の中にある駆け引きは、何にも変えられない楽しさがあります。
ファッションはそんな私をスポーツ以外の素敵な場所へと連れて行ってくれ、スポーツとは違った情熱が湧いてくるものでもあります。自分をどう見せたいか、自分の体型のどんな部分が好きか、どんな自分になりたいかをワクワクしながら考えている時間は競技と同じくらい楽しい時間です。
ジャンルは違えど、皆さんもそんな「心躍るもの」に出会うことがあったのではないでしょうか。あなた自身の「ワクワク」に耳を傾けてみて欲しいです。
多様性が大切にされている今でも、スポーツをしている私たちにはまだ、「したいけど、できない」そんな考えを持つ人は多いのではないかと思います。誰かの目が気になったり、スポーツ選手だから……と。自分の可能性を途切れさせていませんか?
こんなにスポーツで輝ける私たちにはきっと、素敵なことが待っています。
この記事をきっかけに沢山の女性が素晴らしい毎日を送れますように。少しでもファッションに興味のあるスポーツ女子が増えると嬉しいです!あなたも明日から今までしたことのないファッションをしてみませんか?