モデル&育乳サロン経営を両立する森絵里香さんが振り返る、30代の転換期
15歳のころにモデル業をはじめ、「with」や「AneCan」の専属モデルとしてキャリアを築いてきた森絵里香さん。雑誌の企画でマラソンのトレーニングをしていたところ、ブラの選び方を間違えて胸の位置が下がってしまい、育乳に目覚めます。
2018年からは育乳サロン「be-con麻布十番店」の立ち上げ、現在は経営者兼育乳セラピストとして施術も担当しています。育乳サロン経営者への挑戦の理由や、ボディメイクを目指す女性への思いを伺いました。
(聞き手:しげるちゃん/文:横畠花歩)
左:森絵里香さん
モデル、育乳サロンオーナーセラピスト。15歳でモデルの世界に飛び込み、『with』や『AneCan』で活躍。雑誌の企画がきっかけで通いはじめたバストケアの魅力に惹かれ、スクールに通ったのちに育乳サロン「ビーコンbe-con麻布十番店」をオープン。自らも施術にあたる。
右:しげるちゃん
商品プロデューサー/インタビュアーとして活躍。CS局の旅番組にも多数出演、海外のファッション・流行などをナビゲートしている。元男子サッカー日本代表・長谷部誠選手の著書『心を整える。』のプロデュースも手がけた。
「若い」や「かわいい」が通じない30代、何で戦う?
絵里香、今日はよろしくね。まずは絵里香の「モデル誕生秘話」からお伺いしたいんだけど、モデルさんになったきっかけってなんだったの?
中学生のころに、『プチセブン』というティーン向け雑誌のオーディションを受けたのがきっかけです。14歳のときに自分で応募して不合格、翌年に親が応募して合格しました。
中学生のころから、絵里香は「モデルさんになりたい」と思ってたのかな?たしか出身は静岡だったよね。撮影は東京が多かったと思うんだけど、新幹線で通ってたの?
そうそう、田舎で育ったからか外の世界への憧れが強かったんだよね。「背が高いからなれるんじゃない?」っていう親の言葉を真に受けて、応募しちゃった(笑)。撮影には新幹線で通ってて、20歳のころに上京したタイミングで『with』、その後『AneCan』の専属モデルになりました。
モデル業っていう「女性の世界」に入っていくことへの抵抗はなかった?
なかったかな。中学生のときモデルを始めたから、悪目立ちして嫌がらせをされたりして、高校は女子校に進んだのも大きいかも。
いわゆる「女の世界」で揉まれてきて、自分が得たものってなんだと思う?モデルさんの社会で学んだことってなにかな?
身につけたかったけど無理だったことは、女社会の中での察知能力(笑)。それがない割に長いことやってこれたのは、慣れが大きいかな。余計なことを言わないとか、自慢話をしないとか。
確かに女性社会のみならず、一般の社会生活の中でも「察知する力」は必要だったりするよね~。絵里香は、ある方だと思うけどなぁ。モデル歴って、どのくらいになるんだっけ?
15歳からカウントして、14年……あ、ちがう!24年!(笑)
ねえ10歳は、サバ読み過ぎでしょ(笑)。24年も長くモデルを続けられてるのはいったいなぜなんだろうか?
周りのモデルの子たちとは、仲がよくてもライバル関係だったから、正直なところ意地もあったと思う。どうしても比べちゃったり羨ましく思ったりしてたしね。でも、育乳サロンを始めてからはそういうのから解放されて「今が一番楽しいな」って思えてるよ。
「負けたくない」っていう気持ちは、仕事的にも人間的にも、成長に必要な感情だよね。
10代から20代前半のころは「楽しい」だけだったの。20代後半で今後のことを考えるようになって「ここで頑張りたい」とか「負けたくない」気持ちが生まれて、さらに掘り下げて「モデルとは」っていうのを考えたりしたな〜。
例えばさ、20代後半から30代を迎えるタイミングって、仕事面もそうだし、結婚・出産とかいろいろ悩む時期だと思うのね。「30歳になる」っていうと、今まで「若い」や「かわいい」で通じてたものが、通じなくなったりするじゃない?そういう葛藤はあった?
昔カメラマンさんに「20代は外見の力でやっていける、30代からは中身が出てくるからね」って言われたのが心に残っていて、「私には何があるんだろう」っていうのはずっと考えてた気がする。ラッキーだったのは、30代の先輩たちがきれいで輝いていたから、ポジティブでいられたことかな。
仮にモデルさんじゃなかったとしても「他に何で勝負できるんだろう」とか考える年齢だよね、30歳。
“都合のいいこと”だけじゃなく、「正しい情報」を得てほしい
そもそも、絵里香が育乳サロンと出会ったきっかけは何?
30歳のときに「ホノルルマラソンに挑戦する」っていう企画があって、1年間を通して本格的にマラソンに取り組んだことがあって。ランニングアドバイザーの資格を取ったり、ホノルルの環境を意識して暑い日に走ったりとかもね。
おしゃれを意識して『ヨガのブラトップ+スパッツスタイル』で走ってたらバストの位置がすごく下がったのを感じて、慌ててバストケアのサロンを探して通い始めたのがきっかけ。
自分がお客さんとして通っていた育乳サロンで、施術を学んだり資格も取ったりしたの?
そう。自分が「いいな」と思うものを施術してくれる人に、直接教えてもらうのがいいんじゃないかって思って。私自身、35歳になったときに「育乳をはじめた31歳のときよりきれいだな」って思ったことで、身体ってまだまだ変化できるんだって自信がついたの。
自分が納得している施術であれば、相手にも伝えやすいよね。きっと多くの女性がマッチョみたく固そうな身体ではなく、『女性らしい身体』を求めてるような気がするけど、簡単に生活の中で何から始めればいいのかな?アドバイスはある!?
まずは保湿!乾燥はたるみに繋がるし、皺が増えて肌全体が垂れちゃうから。60代以上になるとわかりやすく違ってくるから、男の人もぜひクリームを塗ってほしいな。顔につけたクリームを、ついでにバストに塗るのもおすすめです。
第一にクリームで保湿ね、メモメモ。そういえば絵里香は長風呂も多いじゃない?自宅のお風呂とかで簡単にできるバストケアってある?
背中周りのお肉をほぐしてあげて、バストに持ってきてあげる。ただ、それだけだと一時的なアプローチになってしまうから、眠るときにはナイトブラをしてほしくて。マッサージ+ナイトブラの2つを使ってあげることで、効果が出てくるよ。
バストの全体的な体積を変えることはできないけど、位置を整えることで、見た目がふわっと見えるようにできるっていうイメージかな。お肉をほぐすことはとても大事で、これからの季節に気になる二の腕にも効果的だよ。
単純に、自分で「柔らかくしよう」と思って触るだけでもいいの?
うん、変わる!でも、「これをやったら痩せる」とか、「これを受けたらバストアップする」みたいな情報ってたくさんあるんだけど、そのなかから、自分に合ったことを探す努力をしてみてほしいな。
なるほど、絵里香のアドバイスから誠実さが伝わります。自身のSNSにおいて『こういうことに気を付けて発信している』みたいな事はあるのかしら?
基本や原則って変わらないので、同じことを、言い方を変えて何度もお伝えしています。私もそうだけど、「都合のいいこと」しか聞けないときってあるから、そういう方たちにも届くように、しつこいくらいに言いますね。聞こえのいいことだけでは、結局相手のためにならないので。
開業1年目はストレスフル!30代で初挑戦「経営」の壁
今まで個人でやってきたから、スタッフを雇うという経験も初めてで、伝え方ひとつを取っても難しいなと思います。
2018年にオープンして、その1年目かな。全部が全部しんどかったです、これが終わったと思ったらこんな問題が浮上して、みたいな。すっごい白髪も増えたりとかして(笑)
確かに、本当に忙しそうだったよね。思い当たる原因はある?
対人関係に疲れてたんだろうな〜って。相手に対する「なんで」が多くて、初めは苛立ちばっかりだったんですよね。それはそうだよね、相手は自分じゃないんだから。でもその分、私にはできないことをできる人たちなんだなって思おうって切り替えたの。
現場って、一人ひとりのプロフェッショナルたちが、自分の責任を全うするために集まっているけど、組織になると使う側・使われる側という意識の違いも生まれるよね。
ちょうどサロンのお客さまも、30歳前後の方が多くて。プライベートや仕事のお話を聞いたりするなかで、みなさんの悩みに自分を重ねたりしちゃって。
リラックスできる場だから、意外と友達にも言えないことなんかも喋っちゃうんだろうね。
そういうの、嬉しいな〜って思います。30代って身体もものすごく変わる時期だと思ってて。パワーもあるし元気だけど、今までとは違う疲れを感じたりするから、一度自分を見つめ直す機会にしてもいい時期なんじゃないかなと思います。
ちなみに30代の絵里香の「きれいのための習慣」って何かある?お酒を飲み過ぎない、とか(笑)
お酒はやめられない〜!(笑)でも、撮影の前は飲まないよ。自分に合ったサプリを飲んだり、お弁当を持参して脂質を調整したり。あとは、水分をたくさん摂るよう意識してます、ハーブティーとか。あとは朝・晩のバストへの保湿に、顔に塗ったついでにクリームを塗ってるかな。
朝もバストに塗ってるんだ~!?しげるも早速真似をしよっと(笑)、いくつになっても『美活』の継続って大切よね~。ところで、今後はお店をもっと増やしたいとかの夢はあるのかしら?
ある!地方から来てくださる方も多くて……サロンがない地域に、もっと広めたいなと思う反面、現場にも立ちたいし、モデルのお仕事との両立に悩むかな。
そう、好き!ただ、体力は年々衰えていくよね。パワーのある人たちが多いモデル界の中で、「私はそうなれない」っていうコンプレックスがあったけど、これからも自分にできる範囲で、飾らずにがんばりたいな。
絵里香のそういう、正直で謙虚なところが異性や同性から支持されるんだろうね。まずは今日帰って、お肌からのバストの保湿をがんばろうと思います(笑)今日はありがとうございました。
■プロフィール
森 絵里香(もり えりか)
モデル、育乳サロンオーナーセラピスト。15歳でモデルの世界に飛び込み、『with』や『AneCan』の専属モデルとして活躍。雑誌の企画がきっかけで通いはじめたバストケアの魅力に惹かれ、スクールに通ったのちに育乳サロン「be-con麻布十番店」をオープン。モデルとして活動を続ける傍、自らもサロンに立ち施術にあたる。
instagram:@morierika0502
しげるちゃん
商品プロデューサー/インタビュアーとして活躍。芸能人やタレント、モデル、スポーツ選手など、様々な業界の著名人との交流が深く、自身がプロデュースするアイテムは、そんな多くの著名人が愛用することで知られ、メディアやSNSでも話題に上がる。また、CS局の旅番組にも多数出演、海外のファッション・流行などをナビゲートしている。
Instagram:@shigeru39