パデルに出会ったのは社会人になってから。友人に誘われたことがきっかけです。

小学校から大学卒業までずっと、競技漬けの毎日だったんですよね。実家を離れ強豪校に進み、目標にしていた「全国大会で表彰台に立つ」を叶えた一方で、身体の故障が絶えず、大学卒業時にテニス競技から離れました。

全くなかったです！（笑）。壁のショットも面白くて、月1回の「趣味」くらいで誘われたら行くスタンスでした！当時は「何事も挑戦！」という精神と持ち前のフットワークの軽さで、土日の予定は常に埋まってて様々な人やコトに挑戦してる日々でしたね。そのおかげもあって、当時はまだ流行していなかったパデルにも出会えたと思います。

きっかけは、周りから誘われて試合に出場したことです。数年ぶりにスポーツの試合に出て、月一の趣味とはいえ負けたらなんか悔しかったんですよね。そこから自ら練習や試合数も増やして地道に努力していくうちに全日本優勝、日本代表選出という結果がついてきました。

日本の1位として世界大会に出るからには、もっと強くなって勝たなくては！という責任感とアジア予選の激戦で手に入れたチャンスなので後悔したくない！という気持ちがありました。

世界大会前は自ら海外遠征に行き、日本では週５で練習やトレーニングなど、出来ることは全部しましたね。皆からセンスが良いとか言われますが、実は恥ずかしいくらい不器用なので見えないところで人の倍以上努力してカバーするタイプです（笑）

ディベロッパーの中でも、ホテルのプランニングを担当しています。新築や既存ホテルのブランディングやリノベーション、建物や制作物のデザイン決めから運営サービスにいたるまで、ハード面とソフト面の両方を、ゼロから企画し形にする仕事です。

新卒で入社したのは大手コンサルティング会社です。就活では現在の業界である不動産開発系を狙ってましたが、第一志望の会社が最終選考で叶わず。その後、自分の可能性を追求するためにも業種を問わず様々な会社を受けましたね。

就活は体育会のつながりは気にせず、自分の足を使って、納得いくまで考え行動したタイプです。この経験で様々な業界の知識や人脈が広がり、とてもよい経験になったと思います。

決め手は、自己成長ができる環境です。コンサルは自分が商品であり常に価値を高めていないといけません。険しい道ではあるけどスピード感をもって多面的に自分を磨けるし、同期や先輩も優秀で「まずはここで成長したい」と思えた会社に決めました。

はい、コンサル時代は時に早朝まで働きながら、3年間でかなり成長しました。その後、念願の不動産業界の財閥系に入社し、住宅の開発を関東だけでなく関西の小規模から大規模まで担当。自分が建築の方と試行錯誤して考えたものが街や家族の思い出の家を創ることに大きなやりがいを感じましたね。

その後、住宅だけでなく多角的に事業を行っている今の会社に転職しました。開発だけでなく広告やマーケティング部も経験し、念願の今の商業系開発の部署に異動しました。

はい。目標だった世界大会も無事終え、新規事業かつ少数精鋭であるこの部署に異動願いを出したとき、仕事がさらに忙しくなるとわかっていたので、パデルを辞めようかとも覚悟したほどです。実際に去年はホテルの開業準備でほとんど競技に時間を充てることができなかったです。

去年1年間は練習も満足にできず、試合でも結果を残せなかったんです。中途半端に終わるのが嫌だったので、今の仕事と両立しながら限界まで突き詰めたいと思ったのと、私の日本一位と世界での経験や知識を、言葉だけでなく行動で次世代に伝えて、日本のパデルの発展に少しでも貢献できたらいいなと思ったからです。

競技も仕事も、「目標に対する執着心」が根底にあるのかなと思います。コンサルや不動産業界での経験や実績が現在の仕事にすべて繋がっているし、競技でも未経験から日本トップになったことで「日々の小さな努力の積み重ねが、大きな成功を生む」ということを実感しています。

仕事は管理職になり、今まで以上に責任範囲も仕事も増えましたね。私の管理方法やコツは、時間にメリハリをつけること。仕事の能力を上げると同時に仕組化して、作業効率に繋げることです。

競技ではオフコートで、仕事では業務外でも勉強し自己研鑽することです。ホテルやカフェの企画は新規事業で会社も自身も未経験だったので、自ら約40件以上の多種多様なホテルを視察しましたね。あとは先回りをすること、積極的に周りをリードして仕事をすることを心がけています。

始業前や通勤時間を利用して、web講習を受けるなどしています。管理職の立場上、目の前の業務だけじゃなく、新規事業の創出のため事業収支を構築する力や経営者視点を訓練する必要があるので、勉強することは山ほどありますね。

はい、去年は自分の選手活動よりも、仕事と普及活動に注力した一年でした。自分の可能性を世界で広げることができたのもパデルのおかげだし、魅力的なスポーツなのでもっと多くの人に知ってもらいたいという思いが強いです。定期的に体験レッスンを開いたり、他競技のアスリートが集まる会でプレゼンしたり、メディアに出演したり積極的に動きました。

幼い頃から競技を通じて学んだことが、仕事にも生きていて現在の価値観をも作っているように思います。日々の努力と挫折や成功を繰り返し、どうすれば自分の弱点を補い強みを伸ばして成果を出せるか常に自分と向き合ってきましたね。また、逆に今は仕事から得た考え方やコツを競技にも生かしていると思います。すべてに全力で取りくむことは実際かなり大変で、辛いことの方が多いですが、そのぶん得るものも大きいと思っています。

競技では、まずアジア予選で強豪オーストラリアに勝ち、そして世界大会で上位入賞を目指します。前大会で世界の強さを痛感しましたが、日本のレベルも上がっているので若手選手たちと共に世界を相手に挑んでいきたいです。

仕事では、将来、世界の人が訪れたくなるような、ホテル・飲食・住宅・文化・スポーツの複合的な街を創り、多種多様の交流と多くの人の笑顔を生み出したいと思っています。

「可能性は無限大」というモットーで、競技も仕事も全力で世界に挑戦し続けていきたいです。