腸腰筋の筋トレ!立ったままできる「ながらトレーニング」で姿勢改善を

腸腰筋トレーニングのトレーニング風景画像
聞き慣れない人も多い「腸腰筋」。姿勢の悪さが気になっている人や、何もないところで転ぶ人は、実は腸腰筋が衰えているのかも。今回は立ったままでできる簡単・腸腰筋トレーニングをご紹介

腸腰筋とは

腸腰筋の位置

腸腰筋とは、骨盤周りのインナーマッスル。腸骨筋、大腰筋、小腰筋の3つの総称。ただし小腰筋は、大腰筋の分束であり、半数以下の人にしか存在しない筋肉。

腸腰筋の役割

股関節の屈曲に関与し、太ももを持ち上げる役割がある。歩く動作に必要な筋肉で、腸腰筋が衰えていると足が上がりにくくなるため、つまずきやすくなる。高齢者のリハビリなどでも鍛えるべき筋肉。

また、骨盤周りに位置するため、腸腰筋が弱いと骨盤が後傾し、猫背になりやすい。逆に腸腰筋が硬すぎると骨盤が過度に前傾し、反り腰の原因に。

腸腰筋トレーニングの効果

姿勢改善

日本人に多い猫背の原因の1つが、腸腰筋の衰え。骨盤が後傾して姿勢が悪いままだと、さらに肩こり腰痛を引き起こすことも。また、姿勢が悪いと実際以上に下腹も出て見えるし、バストも小さく見えてしまう。腸腰筋を鍛えて、後傾した骨盤を正しい角度にしよう。

転びにくくなる

太ももを持ち上げる役割がある腸腰筋を鍛えれば、歩行時に転びにくくなる。そのため、高齢者も鍛えるべき筋肉だけど、自分は若いからといって油断しないで何もないところでつまずく人足を引きずって歩く癖がある人など、若くても既に腸腰筋が弱っている人は多いはず。今のうちに改善しておこう。

腸腰筋トレーニングのやり方

立ったままでできる腸腰筋のトレーニング。負荷も低いので、トレーニング初心者の女性にもおすすめ。スキマ時間にできる「ながらトレーニング」で、腸腰筋を鍛えよう。

【腸腰筋トレーニングの動画】

【腸腰筋トレーニングのやり方】
1.背すじを伸ばしてまっすぐに立つ。

※足は腰幅程度に開く。

2.片方の脚の太ももを持ち上げる。
骨盤を動かさないように。脚の付け根から持ち上げるように。
腸腰筋トレーニングのトレーニング風景画像

3.ゆっくりと脚を下ろす。
※地面に完全に脚をつけない
腸腰筋トレーニングの手順3の画像

4.左右30~50回×2~3セット。

腸腰筋トレーニングのポイント・注意点

正しい姿勢で

腸腰筋のトレーニングは、骨盤の傾斜がポイント。トレーニングを始める前に姿勢を正しておこう。天井から吊るされるようなイメージで背すじを伸ばし骨盤を立たせてからトライしてみて。

回数は多めに

腸腰筋のようなインナーマッスルを鍛えるときは筋肥大が目的ではないため、負荷は低く・回数を多くしよう。負荷を高くしすぎると回数をこなせないだけでなく、アウターマッスルが鍛えられてしまうので注意。初心者は左右30回×2セット、慣れてきたら50回×3セットを目標に。

反動を使わない

勢いをつけて反動を利用しながらトレーニングしてしまうと、本来使いたい腸腰筋以外の筋肉も使いがちに。それでは効果が薄れてしまうため、なるべくゆっくり丁寧に脚を上げるのがポイント。

壁につかまってもOK

片脚で立って行うトレーニングのため、バランスを崩しやすく、ふらついてしまう人もいるかも。ふらふらした状態で無理にトレーニングをしても腸腰筋がうまく使えないうえに、転倒によるケガの危険性も。そんな人は壁や手すりなどに手をついて体を支えてもOK。また、回数をこなす前に軸脚の方が疲れてしまう場合も、無理せず手で体を支えた方が腸腰筋がトレーニングできる。

椅子に座ったままでもOK

動画では立ってトレーニングしていたけれど、同じ動きを座ってやっても大丈夫。膝を曲げた姿勢からスタートする分可動域は狭くなるけれど、軸足に負荷がかからないため長時間でも続けやすいのがメリット。学校やオフィスで座ったまま、こっそりトレーニングできるのも嬉しい。

負荷を上げたい人はチューブを使って

トレーニング上級者は、自重だけでの足上げトレーニングは物足りないかも。そんなときはループ状になったゴムチューブを使うと◎ 左右の足にチューブを通して同じトレーニングをするだけで、負荷がアップする。


チューブを使ったトレーニングがもっと見たい人は、こちらの記事をチェック!

その他の腸腰筋を鍛えるトレーニング

レッグレイズ・ニーレイズ

腹直筋の筋トレとして有名なレッグレイズや、負荷を少し下げたニーレイズも、腸腰筋が一緒に鍛えられるトレーニング。ただし、腹筋が非常に弱い人がやると腰に負担がかかりすぎるため、先にある程度腹筋を鍛えてからトライして。

フロントランジ

太ももの前側にある大腿四頭筋を中心に、下半身を幅広くトレーニングできるフロントランジ。腸腰筋にも刺激が与えられる。

階段のぼり

日常生活の中でできる腸腰筋トレーニングは、階段のぼり。いつもよりも背すじを伸ばすことを意識して、高めに脚を上げるようにするとGOOD。階段を1段抜かしてのぼるだけでも十分。外出の多い人はトライしてみて。

ウォーキング

腸腰筋は歩行時に使われるということは、歩くだけでもトレーニングになるということ。ただし何も意識せずに歩いていても腸腰筋はうまく使われない。ポイントは脚を根元から動かし、やや大股で歩くこと。通勤・通学時の歩き方を変えると、歩幅が大きくなるので速く目的地に着くうえに腸腰筋もトレーニングできて、一石二鳥に。

腸腰筋のストレッチ

腸腰筋トレーニングの前後には腸腰筋のストレッチをやっておくとGOOD。股関節周りを柔らかくして、トレーニングによるケガや故障を防ごう。腸腰筋が硬くて反り腰になっている人にもおすすめ。

【ローランジのやり方】
1.脚を前後に開き、前脚の膝を立てて後ろの膝は床へつける。
2.両手を前側のももの上に乗せる。
3.腰を前に押し出すように、体重を前方へ移動させる。
4.左右40秒〜1分ずつを目安に繰り返す。

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