低糖質×グルテンフリー。甘味料は天然由来だけを使った“夢見菓子”
街中にあふれる「低糖質」のお菓子。一見、罪悪感が少ないようですが、砂糖や小麦粉といった「糖質」の代替品が体にどんな影響を与えているかまで、考えたことがありますか?
低糖質で低カロリーなお菓子を、体に優しい素材でつくるレシピを追求している、焼き菓子作家の山本蓮理さんの“夢見菓子”の原材料へのこだわりを実食レポートと一緒にお伝えします。
深夜に食べれる大人の“夢見菓子”
夜に食べても罪悪感がない。糖質、カロリーを気にしないで食べられる。さらには、ダークラムやブランデーを効かせたリッチな味わい。大人の夢を叶えたような「夢見菓子」は、フードアナリストの資格も持つ、山本蓮理さんが一つひとつ専用の製造所で手作りしています。
山本蓮理さん
お菓子作家。低糖質スイーツ研究家。焼き菓子ブランド「夢見菓子」オーナー。2級フードアナリスト 、製菓衛生師。
素材がからだに与える影響を考え抜いた、低糖質×低カロリーの“夢見菓子”が通販サイトで人気に。毎日の三食の食事を大切にしてもらうためのお菓子づくりがモットー。
低糖質であればカロリーは度外視であったり、体に残りやすいと言われる人工甘味料を使用しているお菓子も多いなか、「夢見菓子」は1カットあたり100kcal以内。糖質が一番高いものでも、1カットあたり2.4gでつくられており、添加物、着色料、精製された砂糖、小麦粉はすべて不使用、甘味料は天然由来のものだけを使用しています。
実食レポ。食べる人への思いやりが、味に滲み出る
「眠らない夜のチーズケーキ」
1/8カットあたり
糖質0.8g
エネルギー94kcal
ブランデー&2種類のペッパーが個性的な味わいのチーズケーキ。
NYチーズケーキのようなどっしりとしたチーズ感を予想していると、少し軽めに感じるのは材料にクリームチーズを使用していないから。クリームチーズはカロリーが高く、加工段階での添加物も気になったため、代わりにパルメザンチーズとカッテージチーズを使っています。表面にはホワイトペッパーとピンクペッパーが散りばめられ、噛むほどに広がりを感じるスパイシーさ。これがあっさりめのチーズとよく合います。
サクサクした食感は、アーモンドパウダーとパルメザンチーズのおかげ。食べ応えをプラスしてくれます。また、甘みづけに使用している天然の甘味料ラカントは、顆粒タイプだけでは独特の風味が残りやすいようで、液体タイプとのベストバランスを見つけて併用しているそう。
「夢見るためのガトーショコラ」
1/8カットあたり
糖質2.4g
エネルギー75kcal
ダークラムが強くきいたガトーショコラは、製菓用チョコレート不使用でカカオマスとココアパウダーからつくっています。製菓用のチョコレートは乳化剤、砂糖、バターが入っているため、「夢見菓子」では使わないことにしたそう。それでもしっかりとしたカカオの風味が感じられて、物足りなさを感じさせない仕上がり。おとりよせでも1番人気の商品になっています。
「黒い森のナッツタルト」
1/8カットあたり
糖質1.9g
エネルギー98kcal
編集部一押しだったのがこれ。しっかりとタルト生地が敷かれた、きれいな3層で構成されています。
タルト生地はココナッツとココアでつくられていて、ココナッツのさくさくとした食感がたまりません。真ん中にはキルシュワッサー(さくらんぼの蒸留酒)がきいたベイクドアーモンドクリーム。一番上にはスライスアーモンドとクラッシュしたくるみがたっぷり。
ナッツの食感とキルシュの香りが贅沢な気持ちにさせてくれる逸品です。
お菓子が主食になっていた食生活に疑問
こんなにも健康的な「夢見菓子」をつくる蓮理さんは、ミュージシャンという一面も持っていて、元々はライブハウスでお酒に合うスイーツをつくって販売していたそう。当時売っていた焼き菓子たちは、砂糖や甘いリキュールをふんだんに使ったもの。夜に食べてもらうため、カロリーは1切れ200kcal以内には抑えていたものの、減量を意識する人には向かないものでした。
ちなみにこれが当時ライブハウスで出されていたケーキ。罪悪感も吹っ飛ぶような悪魔的なおいしさでした。
日々お菓子を作りながら自分で試食をする蓮理さんは、低糖質菓子を作る前はお菓子以外のものをあまり食べない生活が続いていました。そんな食生活に次第に疑問を持ち始め、ダイエットの本を読んだり、ジムに通ったりとからだづくりのことを見直しはじめたそう。
「お菓子を食べる回数も多いので、やっぱり太ってきてしまって。試食のために自分で作ったお菓子を食べながら、また食べちゃった・・・と落ち込んではそれ以外の食事を摂れなくなってしまったんです。」
お菓子で“節約”したカロリーで、しっかりした栄養を
お菓子づくりにとって“良いもの”とされる材料は、余計なものを削ぎ落とし、精製された小麦や砂糖。しかしそれらはすぐに体に吸収され、体脂肪にも変わりやすいものたち。今まで続けてきたお菓子作りと、健康な食生活とのギャップに悩み、お菓子作りへの活力も失いそうになっていたと言います。
そんなときに糖質制限という食事法を知り、糖質を抑えたお菓子のレシピ本を見ながら自分なりに試作をするなかで、原材料へも興味が湧いていきました。
「糖質制限の考え方では、脂質であるバターは制限されないのでカロリー度外視のものも多いんです。いくら糖質制限ではカロリー制限をしないと言っても、これではお腹にも溜まるし、他の栄養素を食事で補えなくなってしまいます。また、諸説はあるものの人工甘味料が人体に与える影響も気になり始めました。」
元々試作段階では1カットあたり150kcalほどあった「眠らない夜のチーズケーキ」は、原材料を見直して約半分のカロリーに。自分が納得するものを追求するうちに、蓮理さんの気持ちも軽くなっていきました。
「ライブハウスのダークな雰囲気の中でお菓子を売っていた頃は退廃的な世界観でブランディングをしていたので、イメージ的に真逆な健康的なお菓子をつくっていいのかどうか、最初は悩みました。でも、好きなものが変わるわけではないし、不健康そうな人が本当に不健康でなくてもいいやって(笑)甘いものを食べたい気持ちは我慢せず、夢見菓子でカロリーを抑えた分、三食できちんと栄養をとっていただけたらと思います。」
食べる人への”親心”が形になった「夢見菓子」。
こちらのHPに販売中のラインナップが載っています。